ヒュゥー……、ドンッ――


花火が上がり出した。


「キレイ……」


私と胡桃は空に上がる花火を見て言った。


花火を見ていると


「ねぇ……。はぐれた後から若菜ちゃん様子おかしいから、話を聞いてあげて。俺じゃ話してくれないだろうから……」


と、水沢が耳打ちをした。


「うん」


頷き、水沢を見ると、すごく寂しそうな顔をしていた。


本当は、水沢も自分で若菜の事を何とかしたいんだろうな……





花火も終わり、五十嵐と水沢は私達を寮まで送ってくれた。


やっぱり……


帰り道、ずっと若菜の様子がヘンだった。


部屋に戻った私は着替えて、若菜の部屋に向かった――…