俺は若菜ちゃんの隣に座りながら


「若菜ちゃんは彼氏いないの?」


そんな事を聞いたら、若菜ちゃんは顔を赤くし恥ずかしがっていた。


さっきのは独り言みたいだし。

きっと、俺がいること忘れていたな。


そんな若菜ちゃんが可愛くて、俺は笑いそうなのをこらえる。


「……うん、いないよ。水沢くんは彼女いないの?」

「俺もいないよ」

「えっ?他の学校にいるとか、年上の彼女いるって噂だよ?」


年上の彼女ね……


「何その噂。まぁ、昔は彼女いたけどね。でも、今はいらないかな……」


俺は笑い飛ばした。


だけど、俺は窓の外を見つめながら昔を思い出していた。