素直な気持ち~好きになってもいいですか?~

どうしよう。

みんなきっと心配しているだろうな……


だけど、ここでじっとしていても邪魔になる。


私は、みんなの事を探しながら歩き出した。





あっ……


私の視線の先には、中学の同級生達がいた。


地元から離れた高校に来たけど、それでもすぐに実家に帰れる距離。


だから、この花火大会に中学の同級生が来ていても、偶然会ったとしても、おかしくない。


だけど、その中学の同級生のグループの中には……


中学生の時、好きだった人もいた。


ヤダ……、会いたくない。


昔を思い出し泣きそうになった私は、みんなとはぐれた事も忘れ、俯いてその場から必死に走って逃げ出した。