あたしの名前は石原ゆりあ。

中学二年生、冬。

今年もドキドキのバレンタインが始まろうとしている。

あげる人は決まってる。

佐伯爽太先輩。三年生。

三年生ということは、会えるのは今年が最後かもしれない。

今日あげないと、一生後悔する。

二年間、見てるだけだった自分を恨みたくなってきた。