「・・・なんで・・・なんで親父なんだよ・・・」 今よりもずっと若い、写真の中の親父に、問いかけるように呟く。 静かな時間だけが、過ぎていく。 俺は、写真をその場に投げ捨てた。 「俺・・・帰るから」 彼女に背を向けて、俺は家を飛び出した。 目からは、涙がにじんでいた。 空を見上げる。 空は・・・憎らしいほどの晴天だった。