「ケーキ、もう一個食べる?」 俺はそれ以上何も言わずに、小さく首を縦に振った。 ケーキなんてどうでも良かった。 ただ・・・今彼女を、1人にしてはいけない気がした。 彼女がソファーから立ち上がる。 そして、俺に背を向けて台所に向かった。 その真っ直ぐな綺麗な背中を、俺はただただ、じっと見詰めていた。