なんで?? そう彼女が聞く前に、溝端が先に口を開く。 「才色兼備な君が許せなかったんだろう。 親や、親戚やいろんな人の愛を命一杯浴びて生きてく君が、憎かったんだろう」 ショックで声が出ない。 琴音が、自分を憎んでいたなんて、気付きも、思いもしなかった。 「天音」 あの日と変わらない声で、彼が彼女の名前を呼んだ。 うつろな目で、彼を見る。