天音さんが、幸福そうに笑った。 「・・・私、今、世界で一番幸せな気がする」 俺の腕の中にすっぽりと納まる大きさの彼女は、あまりにも小さく頼りなく見えた。 幸せ。 幸せってなんだろう?? 幸福ってなんだろう?? 俺は確かに今、幸せだ。 だけど、この幸せはあまりにももろくて壊れやすくて。 強く握り締めすぎると潰れてしまうし、弱すぎると手のひらから零れ落ちていってしまう。 俺には分からなかった。 どの加減の強さで、この幸福を握り締めればいいんだろうか。