「なんでパーカー貸してくれたんだろ?」 「まさかあおを…ね、」 苦い顔をした千穂の呟きは、小さすぎて聞こえなかった。 「え、ち…」 ――キーンコーンカーンコーン… もう一度聞き取ろうとすると、ちょうどのタイミングでチャイムが鳴る。 仕方ない… 「ってか着替えなきゃ!」 のんびりしてる暇はない。 まだ湿っている制服に気づいた私は、先生が来るまでの時間ダッシュでトイレへ向かった。 パーカーは綺麗に畳んで、洗濯するために家に持って帰った。