「てかさ、それ誰の?」



千穂が指を指した先には、さっき遥斗先輩が貸してくれた黒のパーカー。



パーカーまで制服の水分をすって湿っていたけど、かなりブカブカのパーカーは温かかった。



「これは遥斗先輩が…」


そう答えると、千穂が驚いた顔をしていた。



「え、遥斗先輩って今井遥斗!?」


「うん…」



なんで千穂は知っているのだろうか



クエスチョンマークを浮かべていた私に、千穂は教えてくれた。