"そろそろ敬語やめろよ"

"でも…"

"先輩だからとかいーから"

"あ、うん…"



なんてつい3週間前の光景を思い出す。



本当はそういうわけじゃなくてただ恥ずかしかったから、なんだけどなぁ。




「あお」

『あ、ごめん!』



名前を呼ばれる度、嬉しさが溢れてくるのは私は相当溺れてしまっているのだろう。




『…遥斗』

「ん?」

『今度、行きたいところがあるの…』


好きだからこそ、遥斗先輩だからこそ行かなきゃいけない場所に。




…この幸せがずっと、ずっと続きますように。