晴れ、時々、運命のいたずら




3年後…。


3年1組の教室。


卒業式が無事に終わり、いよいよ中学生活も残す所、今日1日だけとなっていた。



「みんな、ありがとう。」



1組は、有紗の壮行会を開いていた。


クラスメイトから寄せ書きの色紙を送られる。



『東京でも頑張って!』



『テレビで応援してるから!』



『辛い事があったら、まんのうの町を思い出して!』



沢山の応援メッセージがところ狭しと書かれている。



「では最後に、徳島から皆に挨拶をしてもらおう。」



担任に促されて、有紗が花束を抱きながら教壇に立ち、真っ直ぐに教室全体を見渡す。



「あの…。」



言葉が出てこない。