晴れ、時々、運命のいたずら




「ポエムを…、書く事。」



穂乃花の答えに、女子生徒の1人の目が輝いた。



「ポエムを書くなんて…、凄く素敵!」



「いえ…、思った事、書いているだけだから…。」



「宮崎さん、これからも宜しくね!」



囲んでいた女子生徒達はそれぞれ挨拶を終えると穂乃花から離れていった。



(みんな、優しそうで良かった…。)



穂乃花は安堵の表情を見せると、机に広げてある授業後の教科書を片付け始めた。



「宮崎さん。」



女子生徒達と入れ替わって、男子生徒が1人、穂乃花の前の席に座って話しかけてきた。



「はい…。」



「今日初めてだから緊張していると思うけど、このクラスはみんないい奴ばかりだから。」



「うん…。」



「俺は千葉稔(ちばみのる)。分からない事があれば何でも聞いてくれたらいいから。」



稔が笑顔を見せると、穂乃花も笑みを浮かべながら軽く頭を下げた。



「ありがとう…。」