晴れ、時々、運命のいたずら




「同じクラスの男の子で、凄く明るくて元気があって…。転校して来た私にいつも話しかけてくれて優しくしてくれて…。私がポエムを書く事が好きだからって松本城まで連れて行ってくれたりしてくれて…。」



「うんうん。」



愛姫は頷きながら聞いている。



「どうしてそんなに私に話しかけてくれるのか聞いた事があって…。そうしたら、私の事が好きって言ってくれて…。」



下を向きながら、言葉を噛みしめるように話し続ける。



「穂乃花ちゃんはどうなの?」



「好きです。でも、同じクラスの副委員長がその男の子が好きで。仲良くするなって何度も強く言われて…。あぁ、私だけが好きな訳じゃないんだ。って思ったから、諦めようと思って距離を置くようにしました。」



夕日が少し山の中に隠れ始め、赤い光が西側から差し込んでくる。



「でも、その男の子、今週埼玉に転校する事が決まっていて…。もう会えなくなる。それなのに、その男の子はわざわざ福井県までお守りを買って来てくれて、それをくれて…。」



「お守り…。」



「このままじゃダメ。せめて最後に自分の思いを伝えなきゃって思ったんです…。」



「そうだよね。」



「けれど…、今日。校舎の裏でその男の子と副委員長がその…。」



何か言いにくそうにしている。


愛姫はゆっくりゆっくりと穂乃花の背中を上下にさすっている。


再び涙が膝の上に落ちる。