晴れ、時々、運命のいたずら




苦しさのあまり、足をバタつかせても、必死にもがいても手の力を緩める気配はない。


むしろ一層、首筋が苦しくなる。



「ぐ、ぐ…。」



(言葉が…、だ、せ、ない…。)



「貴様のせいで…。」



徐々に意識が遠くなっていく。



「貴様のせいで…。」



(た、助け…。)



必死に手を伸ばすと、何かを掴んだ。



(島、根、さん…。)



「俺の香織を…。」



その掴んだ物を島根に向かって力いっぱいぶつけた。



「うっ。」



一瞬怯んだ島根の手を払い、その場から四つん這いになって逃げだす。



「ハァ、ハァ…。」



島根は頭を押えながらも、キョロキョロと愛姫を探す。



(島根、さん…。)



何を言っても事務的な返答しかしないが、時間を守り、嫌な顔1つせずに確実に業務をこなしていく。


香織との間に立っていつも支えてくれていた。


今までShipが円滑に活動出来たのは間違いなく島根のお陰だ。


しかし、今、目の前にいるのは仕事中に接するいつもの事務的な島根ではなく、今まで見た事も無い、恨みに満ちた獣のような島根だ。