裏切り

はっ。いつの間に寝てしまったのだろう。気付いた矢先に時計をみる。午後6時。「いけないっ、!夕食の時間だわ。遅れちゃう!」急いでベットから起き上がり、一人では到底広すぎる部屋の
大きな大理石の上を走ってドアを開けた。
「まぁ、愛さん。一緒に行かない?」相部屋の欄花が丁度部屋から出てきたところだった。「ええ。もちろん」
二人が大広間に向かう矢先に外で6人ぐらいの少女達が何かを取り囲んでいる。不意に6人に忍び寄る影。「まぁ、何の騒ぎかしら?」6人が振り向けば声の主はあの噂の三嶋亜季だ。「まぁ、由利亜様。実は、子猫が学園の中に迷い込んでしまって、」「邪魔よね、」「こんなところにどうして?」彼女達はまるでごみを見るかのようにしかめっ面して子猫を見つめる。確かに子猫は野良猫なのか?とても汚ならしくて ゴミ箱から出てきたかのような姿である。「埋めてしまえばいいのよ」不意に声のする方を向けば由利亜が言ったみたいだ。「そうね。」「良い案だわ」彼女達がその後どうしたのかは想像しなくても分かっていた。愛は何も見てないふりをしてそっとその場から離れた。