『にぃ、この子…』

3年経って、その日もいつも通り学校から帰り店の看板を出そうとした時、店の前に段ボールに入った赤ちゃんがいた。

「昨日は居なかったな…ん?手紙?」

赤ちゃんの首には手紙がかかっていた。

《かぐやさんと紫苑さんへ

この子は私の娘の凜です。
 まだ小学生のお二人ですが、
 夫には任せられません。
 どうか不甲斐ない私の代わりにお二人で この子を育てて下さい。
 
 本当にごめんなさい。

          あけみ》