「かぐや………」

『にぃ………』

私は唯一の肉親となった兄と、手を繋いでいた。

「かぐや、逃げよう。ここに居たら生き残りを狙って敵が来るかも知れないし、これからは二人で生きていかないといけない。」

弱い奴は生きてはいけない。

そう言った兄は、泣いていたから、私も

『うん、にぃ、逃げよう。二人で生きよう。』

といった。


私も、泣いていた。