リュウは一息ついた。
「兄が何よりも大切だった母親は兄が死んだと知った瞬間から俺を憎み始めた。
何かと物を投げてきたり。死ねばいいと連呼してみたり。俺のやけどなんか気にしないで叩いてきたり。しまいには近所の人が勧めてくれた施設までにも追いかけてきたり。
さっきのはその延長線なんだよ。」
あぁ、そっか。リュウは私と同じような人生を歩んで来たんだ。
「俺が哀れになった?」
彼は自嘲気味に笑った。
私は必死に首を横に振る。
「私も同じような経験…したから。」
「兄が何よりも大切だった母親は兄が死んだと知った瞬間から俺を憎み始めた。
何かと物を投げてきたり。死ねばいいと連呼してみたり。俺のやけどなんか気にしないで叩いてきたり。しまいには近所の人が勧めてくれた施設までにも追いかけてきたり。
さっきのはその延長線なんだよ。」
あぁ、そっか。リュウは私と同じような人生を歩んで来たんだ。
「俺が哀れになった?」
彼は自嘲気味に笑った。
私は必死に首を横に振る。
「私も同じような経験…したから。」


