今日の私 明日の私 (仮)

私はじんじんと痛む頬を軽く抑え、リュウの方を見ると、彼もまた、申し訳なさそうに私の方をみつめていた。




「ごめん。母親が…あんなことして。」





「私は大丈夫。リュウは?痣がたくさんあるけど…」




「俺はいいんだ。もう慣れた。」




チクり、と胸が痛んだ。




「俺は…この世にはいない方がいい人間だから。」





「え⁇」




「俺の家が火事になったとき、旅行に行ってた母親の他、俺だけが生き残ったんだ。あの火事は…俺の父親と兄を殺した。」