ピッピッピッピ
「パパ・・・。」
「この人が美野里のお父様」
「パパ!!パパ!!目を、目を覚まして!!」
お願い!!お願いです!!神様!!

「み・・・のり・・??」

「パ・・パ。パパ!目を覚ましたのね!!」

「あぁ。心配かけてごめんな。」

「ううん!いいの!!早く元気になって!
私彼氏できたの。ねぇ、まだ紹介してないじゃない!
だから死んじゃだめ!!お願い!おね・・が・・い」

「そうだ・・・な。でも、母さんに会いに行かなくちゃな」

「やだ。おいてかないでパパ!!」
ポロッ ポロポロ
涙が出てきた。
やだやだ!パパが死んじゃうなんて!!

「愛してくれて、ありが・・・と・・・ぅ」
ピー、ピー、ピー

「パパ?パパ!!パパぁ!!!」
カチカチとナースコールを鳴らした。
「お父様!!美野里さんを置いていくのですか??
だめです!!まだ、まだこんなに若いのに親を失うなんて、酷いじゃないですか!」
ガラッ 「佐野さーん。大丈夫ですかぁー。だめです!応答がありません!!」
「まだ、孫もみていらっしゃらないじゃないですか!!」
もうだめなんだ。パパぁ。
酷いよぉ。置いていくなんてさぁ。酷いよぉぉぉぉぉ!!!


2010年 9月10日
佐野剛志 48歳
永眠