白雪姫は知っていた

”それ”に毒が盛られていることを

その老婆が女王であることも

知っていて尚も”それ”を口にした

彼女は全て知っていたから

王子様が助けてくれることも

その末路も

だから躊躇なく”それ”を口にした

その甘くて苦しい毒林檎を


勇敢で貪欲な女の子