隣の家の窓からは、カーテン越しに灯りが見える。
私はその窓に向かって、石を投げる。気づかないアイツに腹が立って、スリッパややがて枕まで投げ出した。
「……何?」
やっと窓を開けたのは、さっき気まずそうに別れた弟の方。
「またアンタのお兄ちゃんとキスしてきたよ」
「……報告いらねぇし。さっさと兄貴と一緒に居ろよ」
一瞬怯んで、傷ついた。
傷つけた私は、多分最低。
「んーん。君の兄貴は彼女の元に向かったよ」
「意味、分からねー」
頭をボサボサと掻く、私に苛立って睨みつけてきた。
本当に私を思ってるのは、誰なのかは明確だった。
「私、あのオモチャ箱みたいな倉庫の中に飾られたい」
スケボー、
野球道具にサッカーボール。
飽きた今でも、時々取り出しては綺麗に磨いている。
だから何時までも綺麗で居られる。
そして、気が向いたらまた使ってくれる。
「アイツのオモチャ箱の中身になりたかったなぁ……」
真っ青なペンキに塗られたような夜空。
キラキラ光る星は、漫画みたいな描いたような形。
そんな幻想的な夜に、私はツマラナい夢を描いていた。



