「おはよう‼」
教室に入って挨拶をした少女、紫藤愛羅は自分の親友である真白雪(ましろ ゆき)の元へ向かった。
「おはよう、雪ちゃん。」
私はにこにこしながら、雪ちゃんに挨拶をした。
「おはよう、愛羅。」
雪ちゃんは、澄んだ綺麗な声で私に挨拶を返してくれた。
「愛羅ちゃん、俺にはないの?」
「あっ、赤木くん居たの?」
私は首を傾げながら言うと、
「ひどいよ⁉愛羅ちゃん!」
赤木くんこと赤木春斗(あかぎ はると)は泣くふりをした。
私が若干引いたのはしょうがないことだろう。
「冗談だよ、赤木くん。」
私は雪ちゃんと笑いながら言った。
「雪まで⁉って、冗談なの⁉」
赤木くんは、冗談と知りさらに落ち込んでしまった。
「冗談だよ。ねっ、雪ちゃん!」
私は、赤木くんの落ち込んでいる姿をみて少し笑いながら雪ちゃんに同意を求めた。

