ねぇ、もう一度。




「………説明…続けていい?」



必死に笑いをこらえながら結城先輩が続けようと周りを促す。


私は無言で首を縦に振る。


「それじゃ、それぞれ、設定された時間は歩かない。止まらない。どんなゆっくりでもいいから必ず走り続けること。」


結城先輩は、さらに続けて…


「男子はハンデのために10キロの錘をからうこと。50分たったら外してよし。
ぁ、それと、10分に、1回グランドの真ん中にある給水ボトルの置いてあるテーブルにタッチしにくること。んー。以上かな?」


そう言って結城先輩は、渚先輩に確認するように目を向ける。


渚先輩は、無言で頷くと、


それに応じるように結城先輩が


「じゃ、鬼は一分後にスタートしてね♪」


と言って、続けて



「じゃ、解散。あぁ、範囲はグランドだけね♪」


の言葉と同時に、みんなは走りさって行った。気づくと男子はみんな錘を背負ってて……いつ渡したんだろ?