ねぇ、もう一度。



「それ、イヤミか?」


翼は、笑ってるような、怒ってるようなどっちとも言えない表情で言ってくる、


「ごめん、マジだけど?」


「そっか……大会記録いたるところで出してたやつはやっぱり違いますわ」


なんだこいつ、さっきから妙につっかかってくるな…


「なんでそんなにつっかかってくる?」


「いや、そんなつもりねぇよ。」


めんどくさぁーなんなんだこいつ?
いいや、ほっとこ


「……………………。」


しばらくの沈黙を破ったのは航太さんだった。


航太さんは、俺と同じ中学で憧れの存在だ、この高校に来たのも航太さんが、キャプテンをしているってだけで即決して決めたくらいだ。


「おぃおぃ。お前ら仲良くしろよ…
あ、ここ、1年の部室だから着替えてグランド集合な。」

部室を指さしながらの爽やかスマイル。


変わってないなぁーなんて思う。