翔はいつも遊園地とか動物園とか、"テーマパーク"が好きだったから、あたしもそれに合わせていた。
大人な彼に、子供なあたしは合わせなくちゃいけない、と思っていた。
だから彼がホテルに行きたいと言えば、何度か従ったこともあるし、
彼の瞳が切ないときは、彼を受け入れたりもした。
それが嫌だったかって言えば、それは違う。
翔とひとつになれた時、あたしは物凄く幸せだった。
だけど、ふと我に帰ったとき、思うの。
"また今日も流されてしまった"
好きだからこそ、彼には良く見られたい。
そう思うのは、当たり前のことだと思う。
だけど、自分を殺すことほど悲しいことはない、って気づいたの。
本音でぶつかってこそ、本物の恋人になれるんじゃないかな。
皮肉にも、残された時間はあまりにも少なすぎるけれど。
「…ダメ?」
「ダメな訳ないじゃん」
あたしの問いに、優しい微笑みで答えてくれる翔は、きっと誰よりもあたしの理解者。

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