[中]余命24時間



お母さんの言ってる意味がわからず、チラリと翔の表情を伺う。


翔も、あたしと同様に何がなんだかわからない様子だった。


とりあえず、お母さんの言った通りにリビングへ向かう。


わずか20段もないはずのなのに、とてつもなく長く見える階段。


それはまるで、今のあたしを表しているかのよう。



リビングに近づくにつれ、深い闇に終わりが見え始める。


大音量とは言えない。
でも、聞こえない程じゃない。

そのくらい微妙な音が、だんだんと聞こえ始めてくる。



『…――え―…、先ほど――…』



階段を降りながらだと、うまく聞き取ることが出来ない。


降りてる最中。翔は、ずっとあたしの手を握ってくれていた。



やがてついたリビングで、あたしは信じられない言葉を耳にする。



「…うそ…」



目の前が真っ白になって、何も考えられないくらいに。


そう。あたしが余命を告げられた、あの日のように。