『お前すごくね?ほかには?』
子供みたいに、目を輝かせて。
身を乗り出しながら、あたしの話に食いつく翔。
アドレスを交換したのは、その時だったと思う。
『もっと面白いケータイ小説を知りたいから』って。
最初はそんな理由だったけど、メールの内容はだんだん別の話になっていって…。
意外な一面を知るたびに、気持ちは増していって、告白したのは去年の秋。
生まれて初めての告白は、心臓がこれでもかってくらい暴れてたけど、翔が微笑んでくれたときは最高に嬉しかった。
あの笑顔を、あたしは一生忘れないと思う。
――――――――…
――――――…
「…どうした?」
翔は、しばらくしゃべらなかったあたしを気遣って、声をかけてくれた。
「…思い出してた」
「思い出してた?」
豆電球さえもつけずに、むしむしとした空気が漂うあたしの部屋を、
ほんのりと輝く月の光だけが包んでいた。

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