感染経路は未だ分かっていないおらず、日本政府は対策に足を踏み込めていない。

このウィルスによる死者が初めに発見されたのは、今年の4月。
東京都に住む20代の青年が、初めの発症者だと思われる。

この青年はすでに亡くなっており、死亡する2日前に、ウィルスに感染していることを知ったという。

青年の母親は、
『どうしてうちの息子が24時間後に死ななくちゃいけないのか、意味が分からなかった。
まだ23歳で、やりたいこともいっぱいあっただろうに…。
親として何も出来なかったのが、何よりも悔しい。』
と語っている。》―――




目を疑いたくなった。世界を信じられなくなった。

"治療法がない"ってどういうこと?

"死亡するケースが多い"ってどういうこと?


それって、あたしは本当に24時間後に死んでしまうっていうこと?




「嫌だ…」



自分でも気づかないうちに、そんな言葉を口にしていた。