いつまでも君が好き

 準斗くんと一緒に歩きながら、私はふと思ったことを質問してみた。

「ねぇ準斗くん、準斗くんは夏休みって、開いてる?」

「開いてるも何も、僕は年中夏休みみたいなものだからね」

 そ、そうだった……すっかり忘れてた。

「だよねぇ」

 苦笑いを浮かべながら、準斗くんの横顔を見上げる。

「夏休みが、どうかしたの?」

 準斗くんは、私を見下ろすような形で聞いてきた。

 よ、よしっ……、ここで言わなきゃ……!

「じゅ、準斗くんっ!」

 声に力を込めすぎたせいか、声が震えているのが分かる。
 ああもうっ、何やってんの、私!

 一方準斗くんは、私が何を言いたいのかを全く察していない様子で、きょとんとしている。

「どうしたの?」

「あっ、えっと……実は……」

 告白の前みたいなシチュエーションになっていることに気づいて、余計に緊張してしまう。

 変に力まない方がいいと思い、一度深呼吸することにした。

 吸ってー、吐いてー。吸ってー、吐いてー。

 よしっ、今度こそちゃんと言うぞ!

 力まないと誓ったのにもかかわらず、緊張のせいで、また変に力がはいってしまっていた。