いつまでも君が好き

 家を出て、図書館へ行くために通る道を小走りで進む。

 最初のカーブを曲がると、

「あっ、穂乃果」

 なんとそこには、一週間ぶりに顔を合わせる準斗が立っていた。

 私は驚いて、足に急ブレーキをかける。

「じゅ、準斗……」

「どっかお出かけ?」

 尋ねられた私は、素直に行先を伝える。

「うん、図書館行くの」

 すると準斗は、若干つまらなさそうに「ふ~ん」と答える。

 今度は私が、準斗に質問してみた。

「準斗こそ、こんなところで何してるの?」

 私の質問を聞いた準斗は、一瞬目を点にした後、いきなり「あっははは」と笑いだした。

「な……。私、何か変なこと言った?」

「いやいや、別にそうじゃなくて。……実は、穂乃果の家に向かってたところだったんだ」

 それを聞いた私の顔が、ぽっと熱くなる。

 準斗が……私の家に来てくれようとしていた……?

 それだけのことなのに、恥ずかしく、そして嬉しくなってくる。

「私の……家に?」

「うん。ほら、あれからずっと会ってなかったじゃん。だから、久しぶりに顔合わせようかなーって思ってさ」

「そ、そう、だね……」

 何やってんの、私。そんな返事の仕方じゃ、動揺してるのがバレバレじゃん。

 自分で自分に突っ込むものの、そんなんで動揺が隠せるわけじゃない。

「でも私、今から出掛けちゃうから……」

「そうそう、それが残念なんだよねぇ」

 引きつった私を浮かべる私に、苦笑いを浮かべながら、準斗はそう返した。