いつまでも君が好き

 ふと視線をずらすと、私の顔の真横には、準斗くんの顔があった。

 すぐに目を逸らそうと思ったけれど、それより先に、準斗くんとばっちり目があってしまう。

 ……な、なんかヤバい気がする。

 そんな私の予感は、当たったのだった。

 案の定、準斗くんはニヤリと怪しく微笑み、

「さっきも言ったよね……? 呼び捨てしてくれ、って」

 ねっとりした感じの口調で、そう囁いた。

 ひええっ!? ごっ、ごめんなさいっ!

 急いで訂正、もしくは言い訳をしようとしたところで……。

 準斗くんの人差し指が、すっと私の唇へと触れた。

 『静かにして』

 この行動は、普通はこんな意味を示す。

 ただ一つ心配なのは、今の準斗くんが、そんな普通な行動をとるかどうかで……。

 心配になった私だったが、その心配はしなくてよさそうだった。

 私が黙ることを決意したのを感じ取ったのか、準斗くんは人差し指をゆっくりと、唇から遠ざけていく。

 私の唇に、解放感が生まれた。

 ……普通は解放感がないと、ダメなんだけどね!

 そして、準斗くんはまたしても耳元で囁いてきた。

「今のは見逃してあげるよ、穂乃果。でも、次同じようなことをしたら……」

 し、したら?

 準斗くんをくん付けしたら、私はどうなっちゃうの!?


「今度こそ本当に、穂乃果のファーストキスは貰うからね」