いつまでも君が好き

 次の日も、その次の日も、準斗くんは決まって私を迎えに来てくれた。

 いや、迎えに来た、という表現は間違っているかもしれない。
 学校まで来てくれてるわけじゃないしね。

 でも私は、通学路を一人で歩くより、二人で歩いた方が楽しいということを知っている。

 だから、準斗くんと毎日同じ道を歩くのにも、幸せを感じた。


 ……あれ? また……。


 幸せ、だなんて、今まで思ったことがあっただろうか?

 楽しい、よかったと思うことはあっても、幸せっていうのはなかったのに……。

 自分の考え方が前と変わっていることに、違和感を抱く。

「ねぇ、穂乃果」

 いつもと同様、隣を歩く準斗くんが、先んじて話しかけてくれた。

「なに?」

「前に遊びに行くって約束したけど、どこ行こうか?」

 そういえば、まだ考えてなかった……。

 私は慌てて、男女が一緒に遊びに行くならどこがいいか、考えてみる。
 こんなこと考えたことなかったから、すぐにはいい場所が思いつかない。

 私が必死に考えるのを、準斗くんは微笑みながら見ていた……ような気がする。