いつまでも君が好き

「そ、その……、もしよければ、夏休みの期間、一緒に遊びにいかない!?」

 い、言えた!
 自分の考えをちゃんと口にするって、なかなか難しい。

 準斗くんは、少しだけ悩んだようなそぶりをしたけど、

「うん、いいよ。僕も暇だから」

 最後はゆっくり頷きながら、そう言ってくれた。

 やったぁ! 準斗くんが、私と一緒に出かけてくれるって!
 嬉しくて嬉しくて、声も出せないほどだった。

「じゃあ、いつがいいかな? 僕はいつでもいいけど」

 優しい準斗くんは、私に日程を決める権利を譲ってくれる。

 私は鞄から手帳を取り出し、パラパラとページをめくって、予定を確認した。

 そして、一日開いている日を見つける。

「私は、八月の最初の日が開いてるけど……」

「分かった、そこでいいよ」

 そんなあっさり決めちゃって、準斗くんの予定は大丈夫なのかな……?

 心配になったけど、結局聞くことはできずに、私は自宅のそばまで来てしまっていた。

「あっ、そうだ! 準斗くん、うちにあがっていきなよ!」

 せっかくだからと誘ってみるが、準斗くんは悲しそうに首を振った。

「ごめん、これから下の子の面倒見なきゃいけなくって……」

「そう……」

 残念だったけど、無理に引き留めるのはよくない。

 そう思った私は、準斗くんに手を振った。

「じゃあね、また明日~!」

 準斗くんは、笑顔で手を振り返してくれる。

「うん、また明日ね~!」