手を差し伸べられてあたしはその手を握って立ち上がる。 と、はらり、とあたしの体に巻いていたバスタオルが落ちる。 「え…」 あまりの出来事にあたしが固まると、優が見る見る間に真っ赤になって目を逸らした。 「ば、バカっ!ちゃんと巻いとけよ!」 そう言い残すと、バスルームから慌ただしく出て行った。