固まってしまったあたしに近づいてくる奈子。 「聞こえなかった?ここで何してるの。お兄ちゃんのお見舞いは?」 自分でも体が小刻みに震えるのがわかる。 「まさか…空港に向かうつもりじゃないよね?」 「…っ…ごめん、奈子。」