数十分後。 あたしは一人椅子に腰掛け、奈子は優に肩を支えられるようにして、椅子に腰掛けていた。 そこへ静かにおばさんが戻ってきた。先生との話が終わったようだ。 「お母さん、お兄ちゃんは…?」 奈子が心配そうに尋ねる。