“恋人” その言葉を聞くと、なんだかくすぐったくて恥ずかしいようなうれしいような気持ちになった。 あたしにもとうとうカレシができたんだ。 「よろしくな、望。」 「うん。」 晴兄に手を差し伸べられて、あたしは戸惑いながらその手を握った。