あたしはただ無言でその光景を見ていた。 見惚れてしまった、と言ったほうが正しい。 数十分間の花火が終わり、観覧車はまたゆっくり動き始めた。 「優、ありがと。」 「…ん。」 照れ隠しなのか、優はただそれだけ言う。