今の一言さえなければ、あたしはいつもどおりの優だって、それ以上何も考えないで済んだのに。 ずるいな、あとからそんなこと言うなんてさ。 あたしは自然と赤くなった頬を隠すように、窓の外を見た。その時。 ガクン、と観覧車が大きく揺れた。 「きゃっ!?」