意を決して重厚感のある扉を開けた。



店内は薄暗く、所々にお洒落なキャンドルが灯されて、落ち着いた音楽が微かに流れていた。
大人の世界だ・・・



「喫茶店じゃないじゃん・・・」



夕方6時ともなれば、表通りはすっかり夜だ。ここも例外ではなく、しっかり夜仕様になっていた。



入口付近でソワソワしていると、ブランドものの仕立ての良さそうなスーツを着こなしたイケメンが近寄ってきた。



「いらっしゃいませ」