キケンな迷路~ラビリンス~

ベンチに座る恋人達を横目に、私達は手を繋いでしばらく歩いた。



「寒くないか?」



「はい、大丈夫です」



河から時折流れ込む風で、巻き上げられる髪を繋いでいない方の手で気にしていると、寒くないか心配してくれた。




「敬語は、使わなくていいからな」



「でも・・・」



「俺がいいって言ってるんだから、いい」



まるで私の心を読んだかのように言い切った。



「・・・わかった」



「ん」



東條さんが、私の手をギュッと強く握ったので、無意識に握り返した。