「なかったって言えば嘘になるけど…」



キスのことは言えない…。



「ふぅーん♪そうなんだぁ~♪ま、あんまり追及しないであげるよ」



「うん…ありがと」



涼花と話をしていたら、怖そうな先輩が目の前に現れた。



「ちょっとイイ…?」


わ…、神田氷雅を狙ってるって有名な人だ。


あきらかに敵意むき出しですね。


「…はい」


やっぱりこうなるよね。


「ついてきてよ」


と、目線の先は裏庭の方向。


「はい…」

「美羽…大丈夫?」


「大丈夫、大丈夫。涼花、先に教室行ってて」


「わかった…」


心配そうな涼花と別れて先輩の後ろをついていく。