「キモい」

俺は彼女の恵美にそう言い放った。
大体この世には雄雌あるわけだから、男と男つまりはホモなんていらない。
レズだってそうだ。
無生産な愛を育んでどうなるってんだ。
「でもマジでうちらの先輩だよ!自殺とかされたら怖くて屋上行きにくいし!」
知らん、と言わんばかりの顔を恵美に向けタバコに火をつける。
「また吸ってる!ばかっしょ!肺癌になるよ!」
「うるせー。」
13から吸い続けているタバコの習慣は消えない。
立派なヘビースモーカー様だ。
「私タバコ嫌い。やめて。」
「俺そんなこと言うお前が嫌い。」
ムカつくと叫びながら服を着る恵美。
「あらら?二回目のおねだりはなし?」
「タバコの味がする直は嫌。」
まぁ正直さっきのどっかのホモの話で完全に萎えたもんだから二回目をする気はなかったんだが。
「恵美、」
「ん?」
タバコの煙を恵美に向けないように吐き出した。
「また明日な。」
「うん。」
そういってはにかむ恵美の顔が好きだ。
恵美は服を完全に着て鞄を持ち、俺の家から出ていく。
窓からそれを見送り二本目に火をつけた。