コンビニで店員に負け煙草が買えず、少し遠くのコンビニで3カートン買った。
味は落ちるが仕方ない。
煙草と一緒に買った缶コーヒーを飲み干し、身体が求めていた煙草に火をつける。
煙を補給して落ち着く身体はイカれてると思う。

家の近くまで来ると見かけない奴がいた。
背が高い、なんか威圧感がある男。
俺もそんな低い方じゃないが俺よりも大分大きい気がした。
ふと目が合い、絡まれたら面倒だと感じた俺はすぐに目をそらした。
喧嘩とか酔っぱらいに絡まれんのとか俺は大嫌いだ。
その男は俺をただひたすら見ていた。
そろそろウザイ。
「しょ、へい？」
その男が呟く。
残念ながら俺は『望月直』です、と心で呟き気持ち足を早めた。
「おい、翔平！翔平だろ！」
興奮とか焦りとかを感じさせる声で俺に叫ぶ。
俺はその叫びを全て無視して家に直帰する。
そこまできたら早足で家に飛び込んだ。
声は聞こえない。
家まではついてこなかったみたいだ。
「ショウヘイって誰だよ。俺は望月直だっての。」
喉が渇いたかもと思いリビングへ向かった。
酷く水がほしくなった。