「いたぃ…」

気づくと目の前で腕を涙目になりながら押さえる奈都がいた

「なっちゃん…おれ…」

『ゆうくんをいじめちゃだめ!ゆうくんいじめたらゆるさないから』

そう言って俺をかばうように立ち悪がき三人をにらみつけた

「い…いこうぜ…」

そして三人は走っていった

『ゆうくんだいじょうぶ?』

奈都は振り向いて笑顔で言った

「お前…なんで…うで…」

驚きでまともにしゃべれない俺に首をかしげた

『だって…ゆうくんつれてかれたって言ってたから…』

「腕をみせてみろ」

すると押さえていた腕を後ろにかくしにこりと笑った

『へーきへーき!』

「俺…お前をいじめてたんだぞ?きらいじゃないのか?」

『ううん!ゆうくんはいじめっ子だけど…わたしのスーパーマンだもん!』

「スーパーマン?」

『うん!だっていじめるけどいつもさびしい時とか一緒にいてくれるし…助けてくれるもん』

「俺のこときらいじゃないのか?」

『うん!ゆうくんだいすき!』

そう言ってとびきりの笑顔を向けた

かぁー…と熱が上がるのが分かった

「しょうがねーな…お前はドジだし泣き虫だし…」

『うっ…』

「俺がずっとなつのことまもってやる。だから俺といっしょにいろよ?」

われながら凄いことを言っていると思ったが奈都はうん!と大きくうなずいた

「約束だからな!」

『うん!やくそく』

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