どうしてって……
別に実際付き合ってないんだから彼女いないことくらい言ってもいいじゃない…
「あのさぁ・・・俺、さっき…いろんな女子に問い詰められたんですけどー。」
小声で大夜は言った。
「付き合って。って
言われたんだけど。」
大夜は不満そうな顔で私を睨みつけてる。
「あっ…アンタが何言われようが私は知ったこっちゃないわよ…」
「俺さぁ、彼女いるフリでもしとかないと周りいっつも揉めてたじゃん。だからさー、一番近いお前といっつもいたのに…」
大夜はすごく悲しそうな顔で私の方をみてる。
知ってるの私、大夜が異性関係でとっても怖い思いをしてることも…。
大夜のお兄さんからも仲良くしてね。
って言われてるし…。
わかってる…わかってるけど、私だってそろそろ恋がしたい。
好きな人をみつけたいの…
やっと気になる人ができたんだよ。
大夜と一緒にいたら恋愛だってできなくなる…
(頼君……………)
「ごめん、大夜。私も大夜ももう中学生だし、そろそろ今までみたいなのはやめよう。話したりはするけどそれ以上は周りの視線も気になって恥ずかしいし…」
(ごめんっ!大夜!)
「俺の事、…キライ?」
またさっきよりも悲しい顔してる…
「嫌いじゃないけど………。」
(これも全部、頼君のためなのっ!)
「そっか、わかった。今までみたいにしつこくしないわ。」
(思ったより素直じゃん………)