玄関に行くと
「おはよ〜美愛ちゃん〜」
女子力の塊の子からの朝の挨拶。
「あっおはよ〜」
同じクラスで、その中でも可愛いと評判の彼女。
神田京ちゃん。
「あれっ、大夜君校門で待ってたよ〜?一緒に来なかったの〜?」
「えっ!いいよっ!あんなのしつこいヤツだし!」
まさかみられてたとは…
「でもさっ、大夜君てモデルみたいにカッコイイよね〜!ピッタリの名前って感じだし」
(確かにモデルみたいな容姿だけど……チャラチャラしすぎだよ…)
「あんなのただのチャラいだけじゃ〜んみんな騙されてるよ〜!」
「私、美愛ちゃんすごい羨ましいもん〜あんなイケメンが近くにいたら誰だって付き合いたいって思うよ?」
女子力の塊はツヤツヤの唇に指をあてた。
「えええ!?あんなのと???付き合うって???えええええ!ありえないよお〜!!!勘弁してほしいッ!」
(ゾワっとするわ…)
「えっ?美愛ちゃん大夜君と付き合ってるんじゃなかったの?!」
「ハッ?!ありえないよっ!!!ただの昔から遊んでたヤツみたいなもんだし」
「そうだったんだ〜、てっきり付き合ってるのかと思っててみんな大夜君諦めてたんだよ〜」
(えっ!めっちゃホッとした顔してるんだけど!!)
「えっ!そうだったの!?全然!私付き合ってないから!大夜も彼女いないと思うし!」
「そっか!さっそく大夜君狙いの子達に話してくるね!」
「あっ…京ちゃんっ」
彼女は廊下を走り去ってしまった。