Love Song

そんな來愛たちの元に、デビューの話が舞い込んで来たのは、來愛が高校の卒業を間近に控えた時だ。


來愛も、拓斗先輩も、龍弥くんも、凄く喜んでいた。


それを横目で見ていたあたしは、何だか來愛が凄く遠く感じたんだ。


もちろん、デビューの話は嬉しかった。


だけど、もし來愛がデビューしたら、、、


今まで当たり前に出来きていたことが、簡単に出来なくなる。


それに、、、


あたし達が住んでいる場所は、都心から遠い田舎で、、、


デビューとなれば、事務所を構えている都心に行くということ、、、


中学生のあたしは、学校を辞めることなんて出来ないし。


必然的に、來愛と離れ離れになる。


それが中2の幼いあたしには、耐えられなかった。